野鳥豆知識 森林限界ってなんぞや?? 生物の高度分布について

今までの記事でも何回か登場したこのなんとなく響きがよくてかっこいいワード。 簡単に言うと、これ以上高い場所には森はありませんよーっていうライン・境目の事ですが、せっかくなので、もう少し掘り下げてみましょう。 きっと野鳥観察の役に立ちます。
この森林限界というものを知るには、まず垂直分布というワードを知る必要があります☆

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はじめに

生物の分布を表す時には、いくつかの指標・考え方があります。簡単なものは水平分布です。
これは簡単に言えば平面的に分布を分けることです。
例えば、○○という生物は北海道以北にのみ生息するとかいう分け方ですね。 それに対して、垂直分布という分け方があるのです。

垂直分布とは??

垂直分布とは、縦の分布、高度による分布分けの事です。
地上では高度分布、水中では深度分布と呼ばれることも有ります。
この垂直分布ですが、特に植物を見ると非常にわかりやすく顕著に表れます。

なぜ違いか生まれるか?

山岳では、一般的に100m標高が上がるごとに1℃気温が下がるとされています。
例えば、上高地は標高約1500mです。
麓の松本市が約600mなので、気温差は約9℃となります。
気象条件等細かいことを気にせず単純に考えると、仮に標高がほぼ0mに近い東京が30℃だとすると、上高地は15℃になります。
標高2700mの乗鞍岳畳平だと、3℃とかです。
少し極端な書き方をしましたが、この気温の差が植物の分布に大きく影響をしています。
森林限界とは、この植物の垂直分布の中に出てくる一つの重要なポイント・ラインの事です。

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どういう分け方??

実際には地域にもよるのですが、本州中部太平洋側を例にとって見ていきましょう。

~500m 照葉樹林帯(低山帯)

冬にも葉を落とさないで常に緑を保つ常緑広葉樹で形成されますが、落葉広葉樹も混ざることがあります。 純粋な照葉樹林帯は日本の森林の0.6%しかないというデータもあるようです。

~1500m 夏緑樹林帯(山地帯)

温暖な春夏に葉を付け、寒くなる秋冬に葉を落とす、落葉広葉樹からなる樹林帯です。 春に芽吹く新緑から落葉前の紅葉まで四季を一番感じることのできる樹林帯だと思います。 実際は平地までの多くの範囲がこの夏緑樹林帯になってるのかもしれないですね。

上高地 1500m 山地帯と亜高山帯の境

 

 

 

 

 

 

1500m~2500m 針葉樹林帯(亜高山帯)

マツやスギ・ヒノキ等の梁のような葉を持つ裸子植物からなる樹林帯。ほとんどは常緑樹であるが、カラマツのように葉を落とすものある。 花粉症の人は鳥肌もののエリアです。

森林限界≒高木限界

ついに登場しましたこのワード!! このラインを境に高木が森林を形成できない環境なります。 日本のほとんどは森林限界が高木限界になるようですが、環境によっては一部森林限界を超えた高さで高木が単体で育つところもあり、森林限界がすべて高木限界ではないというところがまた難しいようです。 なのでニアリーイコールとしていますが、野鳥観察のための豆知識としては、そこまで細かい話は抜きにして、ここより先は高い木はないと覚えても差し支えないんじゃないかなーと思います。

2500m~3000m ハイマツ帯(高山帯)

ハイマツと呼ばれるマツの仲間が多く植生していることからこの名がついた。もちろん他の種類の樹木も有るが、先の森林限界を超えて、高く高木に育つものは居なません。
ちなみに、ハイマツはhigh松ではなく、這い松で地面を這うように育つところから来ているそうです。
私は前者だと思ってました(笑)

乗鞍岳 2600m ハイマツ帯

 

 

 

 

 

 

低木限界

概ね3000mを超えてくると、低木すら育たない環境となります。
そのラインが低木が育つ限界ラインということで、低木限界と呼ばれます。

3000m以上 地衣帯(亜恒雪帯)

読んで字のごとく、地面におおわれた地帯、植物はありません。 ほとんどの期間雪に覆われている不毛の地です。 富士山のかなり上の方の映像をテレビ等でご覧になった方は、あの剥き出しになった地表の感じをイメージしていただけたらと思います。

というような、分け方が植物の垂直分布です。これイメージしやすいかもです!!

 

鳥さんとはどういう関係なの?

生物の分布は、植物の分布に依存する部分がおおきいです。
餌となる果実や、隠れる場所等の条件がまるっきり変わってきますからね!! ということは、野鳥も例外ではなく、この垂直分布によって観察できる鳥がある程度別れるということです。

この垂直分布をなんとなくでも知っていれば、どの鳥がどの環境を好むかがわかり、今いるところにはどんな鳥がいるのか、逆にこの鳥に会いたいから、どの高さまでは行かないと見れない!!
とかの見当がつくので、ぜひ頭の片隅に置いておきたい知識です。

 

 

 

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