こんにちは、hijikiです。
ベルギーのノーベル文学賞作家、モーリス・メーテルリンクの童話劇に「青い鳥」という物があります。 翻訳された本や、映画化、また劇団四季によるミュージカルとしても上映されている名作で、作品名は聞いた事が有る方もあるのではないでしょうか☆
題名の通り、主人公の二人が、幸をもたらすとされる青い鳥を求めいろいろな世界を冒険するお話です。
実は日本でも青い鳥が存在しています。 緑がかったアオではなく、宝石のような瑠璃色の小鳥が。 今回はそんな美しい鳥オオルリの雄を紹介します。
まずは体の特徴です。 大きさは約16cmでスズメより若干大きいくらいです。 体の色は頭から背・尾までが光沢のある青色、瑠璃色といった方がいいかもしれませんね。 ちなみに別名で瑠璃鳥という呼び名を持っています。
尾の付け根に白い斑点模様が左右ひとつずつあります。
顔と胸は黒く、お腹が白くなっています。
非常に美しい鳥ですが、この美しい成鳥の姿になるまでには2・3年程かかるとされており、若鳥は頭が灰色で背・尾が青色いう少し中途半端な色の時期を過ごします。

次に生態ですが、日本へは繁殖のために夏鳥として4月下旬頃から渡ってきます。
南西諸島を除く北海道から九州まで全国的に渡ってきます。
低地から亜高山帯の山林や丘陵に棲み、特に渓流沿い等の少し水が有る所を好む傾向があります。
雄は繁殖の時期に非常にきれいな声で囀ります。この声があまりにも美しいということで、ウグイス・コマドリとともに三鳴鳥と呼ばれて親しまれています。
高い木の天辺や、梢に止まって囀るため、囀りさえ聞ければ、比較的見つけやすいかと思います。

関連:夏鳥って何だ?と思われた方、渡りについてこちらの記事でまとめていますので、ぜひ見てみて下さい。
ただオオルリをはじめとした夏鳥はほぼ同じタイミングで渡ってきて繁殖を迎えるので、他の種の鳥も盛大に囀っている中、聞き分けないといけません。 特にキビタキなんかは同じような声のトーンなので似ています。
聞き分けのコツは、囀りが終わるときに、ギィギィッ、ジィジィッといった、少し濁った声が入るのが特徴です。 綺麗な声のさえずりを聞いたら、この声の途切れる瞬間に集中してみてください。
関連:三鳴鳥の一角を担うウグイス、黄色い小鳥キビタキに関しては以下の記事へどうぞ☆
さて、こんな如何にも熱帯林に居そうな配色の鳥が日本で本当に見られるのか? 名前は聞くけどほとんど見られないんじゃないの?と思う方も多いのではないでしょうか。 私は完全に図鑑の中の鳥だと思って実際に見ることは無いだろうと思っていました。
が、群馬県の榛名山を散歩しに出かけたときに見つけてしまったんです。
偶然すごく綺麗な声が聞こえたので立ち止まってよく聞くと、囀りの終わりに濁った声が入っているんですよ!! もう一気に緊張感が増しまして、声の方向を探してみるもののなかなか見つからないんですよこれが。
そうしていると、妻が、「青い!!」と叫びまして、
慌てて、でも逃げないようにそろりと音を立てないように妻の方へ行くと、居たんですよ青い鳥が!!
でも、慌てて写真を撮ろうとするんですが、ピントが合わない。見つけられないんですよ。
というのも、当時使っていたレンズが、中古のマニュアルのミラーレンズで、オートフォーカスじゃなかったんです。もともと趣味でやっていたフィルム写真の延長で始めたもので。
そんなこんなで、何とか写っていた写真が、このサイトのヘッダーの画像です(笑)
ミラーレンズですが、ボケがドーナツ型に出るので、これはこれで面白い写真にはなるんですけどね☆ コンパクトに焦点距離を稼げるのもポイントです。

私のは中古の相当古いやつですが、今も新品で良いやつが売ってます☆
スズメを見て野鳥に興味を持ち、キビタキを見つけて心を奪われ、オオルリで完全にのめりこんでしまいました。

という昔話はさて置き、意外と、少し標高が高くて、水のきれいなところには結構います。 予想外です。
運が良いと渡りの季節には、通り道になる市街地の公園等でも見ることが出来ます。

余談ですが、童話劇の「青い鳥」、主人公の二人はいろいろな世界で幸福をもたらすという青い鳥を探し求めますが、どうしても捕まえることが出来ません。が、実はそれは全部夢の中の出来事でした。夢から覚めて、青い鳥を捕まえることが出来なかったことを悔やみますが、なんと家で飼っていた鳥が青くなっていきます。そして足の不自由な隣人に持たせると見事に治ってしまいました。 実は幸せは身近なところにあるのだよと言う教訓話が翻訳された子供向けの絵本の話。原作の戯曲には、続きが有って、二人が喜んでいる隙に青い鳥は逃げてしまいます。そして2人は茫然と立ち尽くし、こう言います。「どなたか青い鳥を見つけた方は僕たちに返してください。私たちが幸せに暮らすには、あの鳥が必要になるでしょうから」と。
ここで話が終わりです。随分深いというか人によって解釈が変わるであろう考えさせられる終わり方です。
単純に青い鳥を探して見つける話だと思っていたのに!!
余談が過ぎてしまいました。
余り細かいことは気にせず、皆さんもぜひ、幸せの青い鳥探してみてください☆
そして大自然の中、綺麗な風景に包まれて鳥や生物と戯れる、この幸せを感じましょう☆