野鳥豆知識 多種が混ざった群れ、混群とは


このサイトの記事の中にも度々登場する混群という言葉、字の通りいろんな種が混ざった群れです。
今回はこの混群について調べてみたいと思います☆

スポンサーリンク

混群とは

一般的に生物は単独・ペアで行動したり、同じ種の仲間で群れを作って行動します。
動物の例だとゾウの群れや・ヌーの大移動など、ドキュメント番組で見られることも多いかと思います。
魚も同じで、イワシやアジなんかの魚は群れで生活しています。

 

鳥も同様、スズメやドバト(カワラバト)などは数羽~数十羽の群れで行動していることが多いですよね。
このように基本的には同じ種で群れを作って生きているのですが、時に混群と呼ばれる多種が入り混じった群れを作る事が有ります。
なぜ混群を作るのか、それを考える上で重要なのが共生というワードです。

ホオジロの群れ☆

 

 

 

 

 

 

共生とは

異なる種の生物が一緒に行動することによって両方・または一方が利益を得られる関係をそれぞれ相利共生・片利共生と言い共生関係にあるといいます。
一緒に行動する・共生する目的・メリットとしては大きく
①餌を効率よく得られること、
②襲われたときに生き残る確率を高める事などがあげられます。
① に関しては、サメやクジラとコバンザメが有名です。
コバンザメはサメやクジラの獲物のおこぼれや、寄生虫を食べることで食料を確保し、サメ・クジラは寄生虫を食べてもらうことで、健康を維持する。
という互いに利益のある関係を築いています。
また、イルカとアシカ・アジサシの様に、一緒になって狩りをすることによって、獲物を効率よく捕えるという関係を作っているものも居ます。
② に関しては、稚魚や若い魚が良く違う種も関係なく集まり大きな群れを作ることで、生き残る確率を上げているようです。
キハダマグロの幼魚は同じような動き・回遊するカツオやメバチマグロを混群になって行動しているようです。

 

野鳥界に見られる混群の例

カラ類の混群

日本の野鳥たちの中では最も有名な混群です。主に秋から冬の間に多くみられます。
主にシジュウカラを中心として、ヤマガラ・コガラ・ヒガラ等のカラ類、
コゲラ・メジロ・エナガ・ゴジュウカラ等、非常に多くの鳥が混ざるのが特徴的です。
また、それぞれの種の参加数は1羽から数羽程度で、群れ全体でも10羽程度の小規模なものが多いような気がします。
また秋の渡りのシーズンには、移動中のヒタキ類・ムシクイ類も混ざる事が有ります。
まれにサンコウチョウという珍しい鳥も混ざる事が有るようで、都会でバードウォッチングをされる方は渡り時期の公園で見る混群は要注意です!!

 

群れを観察していると、特にお互いが協力して何かをしている様には見えません。
例えばコガラが木を叩き、虫を追い出して、他の鳥が捕えるだとか、ヤマガラが固い木の実を割ってあげて他の鳥が中身を分けてもらうとか、そういった一緒に餌を捕って効率を上げているような様子は無く、それぞれ自由に行動しています☆
やはり、多くの目で天敵を警戒できるという②番の目的で集まっているのでしょうか?

関連:カラ類の混群に参加する鳥達

野鳥図鑑 日本最小のキツツキ コゲラ

野鳥図鑑 とりあえず、焼酎一杯グイーっと センダイムシクイ

 

アトリ科の混群

冬になるとやってくるアトリという鳥と、留鳥のカワラヒワ、同じアトリ科の鳥なのですが、この2種も混群を形成する事が有ります。
宮ケ瀬湖の林道で、一緒になって行動し、木の実を採餌しているところを見かけました。
お互い単独種でも大きな群れを作る鳥ですが、このように混ざって群れを作ることも有るようです。
この群れは間違いなく②番の目的・メリットのための群れだと思われます。

ムクドリの混群

ムクドリも単独で大きな群れを作る鳥です。 このムクドリの群れの中に同じムクドリの仲間のホシムクドリ・ギンムクドリ・コムクドリ等の別種が混ざる事が有ります。
数の割合が一方的なので、意図的に混ざっているのか、たまたま一緒にいるのかは分かりませんが、ムクドリの大群に混ざっている方が、狙われても逃げ切れる可能性が高くなると思うので少数派の鳥からすれば②番の理由でしょうか☆
大多数のムクドリからすれば、混ざっているのも気づいてない感じかもしれないですね(笑)

 

サギの混群

田んぼや、池の畔・河原などでよく目にするサギの仲間ですが、このサギたちも混群を形成する事が有ります。 といっても、獲物が多い場所に集まっているだけかもしれませんが。
アオサギ、ダイサギ・チュウサギ・コサギ・アマサギなどが同じエサ場で狩りをしている姿はよく見る事が有るかと思います。
凄く広い田園地帯、何枚もある田んぼの中で、一枚だけにやたらとサギが集まっているなんて光景を目にすることも有るのではないでしょうか。
同じ場所で一斉に狩りをすることで逃げ惑う獲物を見つけやすい等というメリットが有るのかもしれませんね。
また、サギの仲間は同じ場所で巣を作りコロニーを警世する鳥としても有名ですが、このコロニーも多種が集まって作る事が有ります。
① ②ともにお互いメリットを感じているのかもしれませんね。
サギと同じく魚などを捕えて生きているウの仲間とも同じエサ場で狩りをすることも有るようです。稀に同じ場所でコロニーを作り同居することも有るようです。

アオサギとダイサギ

 

 

 

 

 

 

カモ類の混群

主に冬場に渡って来るカモたちが群れを作って生活します。
内陸の淡水湖にいたり、海辺に居たりと、場所は様々ですが、その多くは単独種で群れを作ることはしないで、多種と混群を形成していることが多いです。
カモだけでなく、場所によってはハクチョウなども群れに混ざる事が有ります。

冬は超賑やか☆

 

 

 

 

 

 

非常に多くのカモが狭い日本へ渡ってくるので、たまたま渡ってきた池が同じだというだけかもしれませんが、冬のカモ類を狙っている猛禽も多いことから、少しでも襲われた時の生存率を高める意味合いが有るかもしれません。
事実、多種が混ざった群れでも一体となって集団で飛んだりします。 はぐれて孤立すると狙われる可能性が上がるためです。

カモだらけ☆

 

 

 

 

 

 

 

さいごに

さて、意図的かそうでないかは別として、違う種同士で群れを作って行動する鳥たちは多くいます。今回挙げた鳥以外にもいると思います。
特に秋から冬場のバードウォッチングにはこの混群は欠かせません。
混群を観察することで、渡りの時期には珍しい種が混ざることも有りますし、冬場のカモの中にも貴重な希少種が混ざることも有ります。
他にも、群れがどのような行動をとっているか、構成する鳥がどんな行動をとっているかを観察することで、実は協力して餌を捕っていたり、なんとなく後を付いてきてるだけの流されやすいキャラの鳥がいたりと、新しい発見が出来るかもしれません。

 

ちょっと人間観察に近い部分が有るかもしれませんね、いろんな性格、習性の鳥が集まった集団でそれぞれがどんな行動をとるか。
非常に観察対象としては面白いと思いますので、じっくり密着してみても楽しいのではないでしょうか☆

スポンサーリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)